マシニングセンタ(Mazak)でCAM導入-パターン1

上級者 Lv.50

注意事項

MAZAKの機械ではじめてCAMを動かすというとき
衝突事故がとても発生しやすい状態になります。

この壁を乗り越えた先に今までと違った
技術的な発展が待っているのですが、
とにかく慎重に作業を行ってください。

パターン

CAMで出力したファイルを機械に入れて動かす方法はいくつか存在します。

ファイルの場所
・機内のファイルを指定
・ネットワーク上のファイルを指定

方法としては
・Gコード(EIA)を直接動かす
・マザトロールで間接的に動かす
など

モード選択でも
・MEMORY
・TAPE
など選択肢があります。

今回はマザトロールをメインに使用している会社にオススメの
マザトロール経由でCAM出力した
Gコード(EIAファイル)を動かす方法について解説していきます。
(機内のファイルを指定,マザトロールで間接的に動かす,MEMORY)
前提として工具データ画面を使って工具の調整しており、
EIAファイルに対応していることとします。

利点
マザトロールをメインに利用している会社向きの内容
タッチセンサーが利用できる
欠点
EIAファイルを主に使用して仕事をしている会社向きではない
Gコード(EIA)ファイル内でサブプログラムの呼び出しができない

機械側のパラメータ設定

ここが重要です。

機械側が
・マザトロール
・Gコード(EIA)
を別々にパラメータ保持しているためです。

マザトロールでは工具長を認識していたのに
Gコードでは工具長を認識しておらず、
事故を起こすような展開になりえるため
しっかりと設定していきましょう。

ポイントとしては
とにかく工具長と基本座標だけは押さえること。
衝突事故が簡単に起きるためです。

まずはパラメータのバックアップを取ってから作業を行いましょう。

OPERATING MANUAL

パラメータ一覧表

を確認していきます。

画面タイトル [EIA/ISO] 項目を熟読してください。

ここからは実例を記載しますが、
そのまま丸写ししても上手くいくとは限りません。
機械ごとにパラメータの設定内容が違う場合があるためです。
あくまで一例として内容を取り上げさせていただきます。
(知っているかどうかで確実に差がでる)

アドレス:F84

EIAプログラムでマザトロール工具長が有効の時、
工具データが未設定の時
1:アラーム

アドレス:F91

少数点無しの移動指令に対し、
0:そのまま移動
1:マザトロールプログラムで座標シフト有効
0:ミリ系
少数点無しの移動指令に対し、
1:1mm(1インチ)の単位で移動する

アドレス:F92

工具系補正のスタートアップ/キャンセルタイプを示す→状況判断
工具系補正の干渉チェックを示す→状況判断
EIA/ISOプログラムの工具径補正
1:工具データ有効

アドレス:F93

EIA/ISOにて工具データの工具長有効
1:有効

アドレス:F94

1:工具番号(又はポケット番号)を指定する
EIA/ISOプログラムにおいて、有効となる補正値
1:工具データ画面のEIA/ISOの補正値を有効とする

アドレス:F111

EIAの工具補正量選択
(ビット5)=1 のとき:摩耗補正量を加味する。

上に取り上げさせていただいたアドレス付近に重要項目が集まっているため要確認をお願いします。
工具の補正を普段、半径指定しているのか直径指定しているのか等も重要になるかと思います。

工具径補正の動作が読みきれない場合は、
CAMの作成時に工具中心をメインにし、
径補正を利用するユニットを最小限にすると確認が簡単です。
これらで動かしながら内容を徐々に理解していくのもアリかと思います。


最後にダメ押しでMazakサポートセンターに確認をとります。
内容を知った上で質問、確認することで作業が捗る上に内容が理解できます。
無料相談のありがたみが滲みます。

パラメータ設定が完了したら機械の電源を再投入してください。

データ領域

・標準領域
・ハードディスク領域
・バックアップ領域

が存在しています。
※標準領域のみの機種も複数存在。

マザトロールのファイルより
Gコードで構成されたEIAファイルは容量が格段に大きいです。
ハードディスク領域がデータ容量が多いので
CAM出力ファイルはここに置くことを推奨します。
ハードディスク領域はサブプログラムなどで
そのまま呼び出すことができます。
標準領域に格納しているとすぐに容量が一杯になります。
標準領域しかない場合は、標準領域を利用しましょう。

プログラム

いきなり本番にいかないこと。
簡単な加工のプログラムでテストを行うところから始めてください。

MEMORYモードでマザトロールを呼び出し、
サブプログラムとしてCAMで作成したファイルを呼び出します。
あらかじめ作成ファイルを機内に入れておいてください。

ファイル準備

拡張子設定

CAMの出力ファイルの拡張子を.EIAにしなければなりません。
そもそもファイルの拡張子とは
Windowsの場合でエクセルのファイルだと
ファイル名.xlsx の[.xlsx]部分です。
表示が行われていない場合は
[ファイル 拡張子 表示]や[ファイル 拡張子 変更]でネットで検索してください。
最新の方法が記載されています。

EIAファイル作成

CAMで出力されたファイルを
N番号ごとにぶつ切りにしてファイルを作成します。
マザトロールで呼び出した場合、
この処理を行わないとリスタートができないためです。

これらのファイルはサブプログラムとしてマザトロールで呼び出します。

ファイル内部

マザトロールの基本座標を利用するため、
G54等の宣言をおこないません。

工具長,工具径は工具データの補正を利用します。

ファイル内部の最初は
% をつけないでください。
(ファイルを利用した瞬間に機械が止まる)

ファイル内部の最後は
M99
%
で終わるようにしてください。
(M30だとマザトロールに戻ってこない)

マザトロール

通常のマザトロールを準備します。

基本座標も通常のものを利用することができます。

座標取得を通常の物件同様に行ってください。
タッチセンサーや通常のマザトロールの加工ユニットも追加することができます。

CAMの出力ファイル(Gコード,EIAファイル)を
サブプログラムで指定することで動作させます。

あえてぶつ切りにしたファイルを動作順に呼び出してください。

工具セット

EIAファイルで指定されたツールNo通りに
工具データから工具登録を行い各工具を設定してください。
ツールNo通りに工具を取り付けて測定を行ってください。
※シャッフルポケットの場合はポケットNoとツールNoの違いに注意

工具レイアウトでは
マザトロール内で指定した加工ユニットの工具は表示されますが
EIAファイルで利用されている工具は表示されないため注意が必要です。

加工

送りを落としてシングルブロックで確認してください。

工具長補正は効いているか?
工具径補正は効いているか?
半径or直径指定になっているか?
タップの加工は可能か?
(タップといってもGコードでは呼び出しの種類が複数存在しているため、
いつも通りに加工ができるか?等の確認が必要)
など
多岐にわたります。
徹底的に確認を行ってください。

最後に

とにかく最後は何があろうと全て自己責任になります。
しかし、この先には技術的な革新が待っていますので
確実に価値のある1歩になります。
時間を確保した上でとにかく慎重に作業を行うことが重要です。

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