マザトロールの基本

Mazak

プログラムの作成方法

新入社員
新入社員

そもそもどうやって加工用のプログラムを作成するんですか?

SugarBox
SugarBox

今回はそこを説明するね!

主に工作機械を動かすプログラムはGコード(EIA/ISO)で動作しています。

しかし、このGコードを機械で直接入力していると非常に非効率です。
そのため、Gコードプログラムを効率的に作成する方法がいくつか存在しています。(例外あり)

効率的なプログラムの作成方法
  • 対話プログラム
  • カスタムマクロ
  • CAD,CAM

これらの方法の中でもMazakの機械に搭載されている
対話プログラム[マザトロール]について説明していきます。

SugarBox
SugarBox

一部の工作機械では対話が使いづらいため
カスタムマクロを多用していることがある。

マザトロールはこういう人たちの味方になってくれるよ!
これを企業側が使いやすいマクロを準備してくれたようなものだから。

マザトロールでプログラム作成

基本的な3軸機のテンプレート(雛形)は次の通り

UNo.3の空行に加工したい内容を入力していくことで加工を指示していきます。

SugarBox
SugarBox

上から順に説明するね。

[共通ユニット]

プログラムの最初に必ず設定する基本情報です。

SugarBox
SugarBox

加工する材料の選択や
工具が早送りでどの高さで移動できるかなどを
入力するセクションだね。

[基本座標ユニット]

ワークの基本座標をプログラムに覚えさせるためのユニット
プログラム内部で座標情報を覚えてくれるため、
繰り返し品のとき同じような座標が残っていて便利です。

SugarBox
SugarBox

基本座標はGoogleマップの出発地点を決めるのに似ているね。

ワークの加工をするときの基準点を登録するユニットなんだ。

[補助座標ユニット]

基本座標で決めた座標を全体的にズラしたり、微調整したりするのに使うユニット
3軸機では基本座標の直後に1つ入れることを推奨。
使いすぎると見辛くなるため、程々に利用すること。

SugarBox
SugarBox

基本は微調整に使うユニットだね。

[空ユニット]

基本的に全てのユニットはこの状態から始まる
このユニットを選択して、情報を入力することでマザトロールが作られていく。
この部分に加工ユニットを入れる。

SugarBox
SugarBox

実際に穴を開けたり、

削ったりするプログラムをここに入力していくよ。

[特殊ユニット] ー Mコード

補助機能と呼ばれるMコードの機能を呼び出したいときに使うユニット
今回はM9でクーラントOFF(切削油停止)を指令している。

SugarBox
SugarBox

加工が終わった時に切削油が止まるように指示しているよ。

[エンドユニット]

プログラム終了時の宣言
プログラムの最後に必ず設定する

SugarBox
SugarBox

製品の完成数を機械に数えさせたりする設定ができて便利だよ!

詳細

SugarBox
SugarBox

ここから先は細かい話になるし

全部覚えるのは大変だから基本は流して見てね。

必要な時に見直せればいいから。

[共通ユニット]

[基本座標ユニット]

[補助座標ユニット]

[空ユニット]

[特殊ユニット] ー Mコード

[エンドユニット]

プログラム作成における実際の操作

ポジション画面からプログラム作成画面へ移動

下のメニューからプログラムを押してください。

表示がない場合は両サイドにある

を押してプログラムの表示を出して押してください。

プログラム画面に移動します。

ワークNo.選択を押して表示されたダイアログ内に
まだ機械内にはないプログラムNo.を入力してください。

(マザトロールは一定バージョン以降、英数の入力が可能です。
数字のみの入力が可能なバージョンも存在します。)

OKを押すと画面が切り替わります。

新規マザトロールを押してください。

素材を選択します。

今回はアルミを加工する前提とします。

A5052(アルミ)を押してください。

続いてイニシャル点-Zの入力です。

加工前にツールがワークの50mm上に移動してから加工動作に入るように設定します。

50を入力してください。

ATCモードの入力を行います。

今回は干渉が起こりづらい内容を前提とします。
1を入力してください。

大抵の場合、多数個取モードを利用しません。
多数個取なしを押してください。

表示は今回は0を選択。

続いて、基本座標の入力を行います。

基本座標を押してください。

マザトロールを利用するときは基本座標は上のように入力してください。
付加FRMは未入力で良いです。
FRM- の後にある数値は初心者のころはあまり重要でないため、
0を入力する癖をつけてできる限り統一してください。

ここから先は必要な場合は補助座標、
不要な場合は実際に行われる加工ユニットを入力していきます。

※ドリルユニットはダミーのため内容は適当です。

加工に必要な加工ユニットが全て入力を終えた場合、
エンドユニットを入力します。

エンドを押してください。

連続,カウント,ATCの入力を行います。
量産の場合はカウントを1がオススメです。
基本は全て0で問題ないと思います。

最後に主軸を原点に戻すか選択します。
未入力でも大丈夫です。

これでマザトロールを作ることができるようになりました!

コメント

  1. クマ より:

    プログラムにでてくるFRMは、なんと読むのでしょうか。

  2. クマ より:

    なるほど!
    ~きたみたいな意味合いですね。

タイトルとURLをコピーしました