MAZATROL DXの画期的な機能「ソリッドマザトロール」
3Dデータを取り込んでマザトロールを自動生成するこの機能、
9月のアップデートで多面加工や5軸加工に対応しました。
実際に試してみました:サイコロ形状での多面加工
今回のテストでは、
自作の3D CADデータ(サイコロ形状)を使用して多面加工にチャレンジしました。
対象ユーザーの皆様へ:
- VRXやFJVシリーズの多面加工機をお使いの方
- 5軸加工機でより効率的な加工を目指している方
これは見逃せない機能アップデートです。
実践的な操作手順:4ステップで完結

ステップ1:加工面の初期設定

加工情報設定メニューから「加工面設定」を選択します。

初期状態では上面がデフォルトで指定されており、キューブ上部に黄色い矢印マークが表示されます。

この矢印が加工面を示すビジュアルガイドです。

ステップ2:追加面の指定

例えば「サイコロの”3″の目がある面」を加工したい場合、「追加」ボタンから「右側面」を選択します。
すると右側面にも黄色い矢印が表示され、「OK」ボタンで設定完了です。

ステップ3:安全な加工深さの設定
重要な安全対策として、バイスを損傷しないよう加工深さを調整します。

「設定なし」から面単位設定に変更し、最大深さを「1」に設定。
直接数値入力も可能です。

ステップ4:自動生成の実行
すべての設定が完了したら「自動生成」を実行。
これだけでプログラムが完成します。
実演
これが実際に使っている動画です。
わかりやすいように加工面の加工が少ないモデルにしていますが、
加工面の加工情報量が増えるほどプログラムの自動生成による恩恵を受けられます!
応用技術:斜め穴加工の簡単実現

特筆すべきは「モデルから選択」機能です。
従来は複雑な角度計算が必要だった斜め穴加工も、タッチ操作だけで指定できます。
実際のセミナーでも、この機能が最も注目を集めていました。
使用体験:現場目線での評価
率直な感想:ソリッドマザトロールは期待以上でした。
特に印象的だったのは以下の点です:
- 図面読み取りエラーの劇的な減少 – 座標ミスがほぼゼロに
- プログラム作成の自動化 – 人的作業は最小限
- 段取り時間の大幅短縮 – 加工開始までのスピードが格段に向上
まとめ:現場効率化の決定打
ソリッドマザトロールの主要メリット:
- 多面加工・5軸加工プログラムの自動生成
- 斜め穴加工も「モデルから選択」で直感的に操作
- 図面解釈ミスの大幅な削減
- 段取り時間の劇的な短縮
この機能により、現場の生産性向上は確実に実現できます。MAZATROL DXをお使いの皆様には、ぜひ一度お試しいただきたい革新的な機能です。
製造現場のDX化が叫ばれる中、ソリッドマザトロールは確実にその一翼を担う技術だと確信しています。
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